今回は、最近テレビで大きく取り上げられた「モリンガ」について、詳しく掘り下げていきたいと思います。
テレビ朝日の報道から
先日、テレビ朝日の「未来をここから」プロジェクトで、気候変動対策の一環としてモリンガが取り上げられていました。この報道を見て、私は大きな衝撃を受けると同時に、未来への希望も感じました。
モリンガは以前から「スーパーフード」として健康意識の高い人々の間で注目されていましたが、今回の報道で明らかになったのは、モリンガが単なる健康食品を超えた、地球環境にも大きく貢献する「奇跡の木」だということです。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000373646.html?display=full
モリンガの驚異的な特性
1. 栄養価の高さ
報道によると、モリンガの栄養価は驚異的です。
- カルシウム:牛乳の約20倍
- 鉄分:プルーンの40倍
これらの数字を聞いて、私は正直、耳を疑いました。本当にそんなに栄養価が高いの?と。しかし、これは科学的に証明されている事実なのです。
考えてみてください。私たちの日々の食生活で不足しがちな栄養素を、モリンガ一つで補える可能性があるのです。特に、植物性の鉄分やカルシウムが豊富というのは、ベジタリアンやビーガンの方々にとっても朗報ではないでしょうか。
2. 驚異的なCO2吸収力
しかし、今回の報道で最も衝撃的だったのは、モリンガのCO2吸収力です。埼玉大学の藤野毅教授の研究結果によると、50メートルプールが2つ分の畑(約100平方メートル)で、たった3カ月で最低5トンものCO2を吸収するそうです。
これは一般家庭が2年以上で排出する量に匹敵します。正直、この数字を聞いたとき、私は息を呑みました。たった100平方メートルの畑で、これだけのCO2を吸収できるのです。もし、この技術を大規模に展開できれば、気候変動対策に大きな一石を投じることができるのではないでしょうか。
3. 日本での栽培可能性
さらに興味深いのは、元々熱帯地域の植物であるモリンガが、地球温暖化の影響で埼玉県でも栽培できるようになったという点です。
これは、気候変動の影響を実感させられる出来事ですが、同時に、このピンチをチャンスに変える可能性を秘めているのがモリンガなのかもしれません。日本の気候でも育つということは、私たちの身近な場所で栽培できる可能性があるということです。
モリンガの多様な活用法
報道では、モリンガの活用法についても紹介されていました。
- モリンガ茶
- モリンガパウダー
- モリンガパスタ
これらの製品は、すでに市場に出回っているものもあります。私自身、以前からモリンガ茶を飲んでいましたが、正直なところ、その効果を実感できていませんでした。しかし、今回の報道を見て、改めてその価値を認識し、もっと積極的に取り入れてみようと思いました。
特に興味深かったのは、モリンガパスタです。パスタという日常的な食品にモリンガを取り入れることで、より多くの人々が無理なく栄養を摂取できる可能性があります。これは、健康的な食生活を広めていく上で、非常に重要なポイントだと思います。
モリンガの経済的価値
個人的に最も興味深かったのは、モリンガが環境に良いだけでなく、経済的価値も持つという点です。藤野教授も「環境に良いだけでなく収穫物が経済的に価値がある」と指摘しています。
これは持続可能な環境対策として非常に重要です。なぜなら、環境に良いことが経済的にもプラスになるのであれば、より多くの人や企業が取り組みやすくなるからです。
例えば、農家の方々にとっては、モリンガ栽培が新たな収入源となる可能性があります。また、モリンガ製品を製造・販売する企業にとっては、「健康」と「環境」という二つの大きなキーワードを持つ商品を扱えることになります。これは、マーケティングの観点からも非常に魅力的です。
さらに、カーボンオフセットの文脈でモリンガを考えると、その可能性はさらに広がります。企業がモリンガ栽培を支援することで、自社のCO2排出量を相殺できる可能性があるのです。これは、企業のCSR活動や環境対策として、非常に興味深い選択肢となるでしょう。
教育への活用可能性
報道の中で、学校給食への導入を検討している自治体があるという話も出ていました。これは非常に興味深い取り組みだと思います。
子どもたちが早くからモリンガに親しむことで、健康意識と環境意識の両方を育むことができるかもしれません。給食を通じて、栄養学や環境問題について学ぶきっかけにもなるでしょう。
さらに、学校の敷地内でモリンガを栽培する取り組みも考えられます。子どもたちが直接モリンガの栽培に関わることで、植物の成長過程や環境との関わりを体験的に学ぶことができます。これは、SDGs教育の一環としても非常に有効だと考えられます。
モリンガ栽培の実際
報道では、埼玉県でのモリンガ栽培の様子も紹介されていました。埼玉県モリンガ協会の野島康子代表によると、モリンガは2カ月で1.5メートルほどにまで成長するそうです。
この成長の速さは驚異的です。多くの樹木が成長するのに何年もかかるのに対し、モリンガはわずか2カ月でこれだけ成長します。この特性は、CO2吸収の観点からも非常に重要です。速く成長するということは、それだけ早くCO2を吸収できるということだからです。
また、モリンガは猛暑の中でも生き生きとしているそうです。これは、地球温暖化が進む中で非常に重要な特性です。気温の上昇に耐えられる植物であれば、今後の環境変化にも適応できる可能性が高いからです。
さらに、プランターでも簡単に育てられるという点も注目に値します。これは、都市部での栽培を可能にします。ベランダや屋上緑化など、限られたスペースでも栽培できるということは、都市のヒートアイランド対策としても有効かもしれません。
モリンガをめぐる疑問と課題
しかし、このように素晴らしい特性を持つモリンガですが、いくつかの疑問や課題も浮かび上がってきます。
1. 生態系への影響
モリンガの大規模栽培は、地域の生態系に影響を与えないのでしょうか?外来種の導入は、時として予期せぬ問題を引き起こすことがあります。モリンガが在来種を駆逐したり、害虫の新たな餌場になったりする可能性はないのでしょうか。
この点については、慎重な調査と長期的なモニタリングが必要だと思います。特に、日本の気候でモリンガを栽培することの長期的な影響については、まだ十分なデータがないように思います。
2. 健康への影響
栄養価が高いモリンガの過剰摂取による健康への影響はないのでしょうか?「スーパーフード」と呼ばれる食品の中には、摂取量によっては逆効果になるものもあります。モリンガについても、適切な摂取量や潜在的なリスクについて、さらなる研究が必要だと思います。
特に、特定の栄養素が通常の食品の何十倍も含まれているという点は、注意が必要です。例えば、鉄分の過剰摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。モリンガを日常的に摂取する場合、他の食品とのバランスを考慮する必要があるでしょう。
3. CO2吸収能力の変化
報道で紹介されたCO2吸収能力は、樹齢や栽培条件によって変化するのでしょうか?植物のCO2吸収能力は、一般的に成長段階や環境条件によって変化します。モリンガの場合、どのような条件で最大のCO2吸収効果が得られるのか、さらなる研究が必要だと思います。
また、CO2を吸収した後、そのカーボンをどのように固定するのかも重要な問題です。例えば、モリンガを伐採して製品化する場合、そのプロセスでCO2が再放出される可能性もあります。カーボンサイクル全体を考慮した評価が必要でしょう。
4. 大規模栽培の実現可能性
報道では小規模な栽培の様子が紹介されていましたが、これを大規模に展開する場合の課題は何でしょうか?土地の確保、水の供給、労働力の確保など、様々な問題が考えられます。
特に日本の場合、農地の減少や農業従事者の高齢化が問題となっています。モリンガ栽培を新たな農業の形として確立するためには、これらの課題にも取り組む必要があるでしょう。
5. 市場の受容性
健康食品としてのモリンガは、すでにある程度市場に浸透していますが、環境対策としてのモリンガは、まだ一般的ではありません。この新しい概念を、どのように市場や社会に浸透させていくのかも大きな課題です。
消費者教育や啓発活動、そして魅力的な製品開発が必要になるでしょう。また、企業や自治体がモリンガ栽培を環境対策として採用するためには、その効果を定量的に示す必要があります。
モリンガの未来:期待と展望
これらの疑問や課題はありますが、それでもモリンガが秘めている可能性には大きな期待が持てます。健康と環境、そして経済的価値を同時に満たす「奇跡の木」。モリンガは、私たちが直面している健康問題や環境問題に対する一つの解決策となる可能性を秘めています。
今後、以下のような展開が期待されます:
- 研究開発の進展: モリンガの栄養価やCO2吸収能力について、さらに詳細な研究が進むでしょう。また、日本の気候に適した品種改良なども行われるかもしれません。
- 製品開発の多様化: 現在のモリンガ茶やパウダーだけでなく、より多くの食品や製品にモリンガが活用されるようになるかもしれません。例えば、モリンガを使用した化粧品や健康食品、さらには建材などへの応用も考えられます。
- 環境ビジネスとしての確立: モリンガ栽培がカーボンオフセットの一つの形として確立される可能性があります。企業が自社の環境対策としてモリンガ栽培に投資するようになるかもしれません。
- 地域活性化への貢献: モリンガ栽培が新たな地域産業として発展する可能性があります。特に、高齢化や過疎化に悩む地域にとっては、新たな雇用を生み出す機会になるかもしれません。
- 国際協力の可能性: モリンガの栽培技術や活用法を、発展途上国に提供することで、国際的な環境対策や栄養改善プログラムの一環として活用できるかもしれません。これは、SDGsの複数の目標達成に貢献する可能性があります。
- 教育分野での活用: 前述の学校給食への導入だけでなく、モリンガを題材とした環境教育や食育のプログラムが開発されるかもしれません。子どもたちが実際にモリンガを育て、その成長過程を観察することで、植物の生態や環境問題について実践的に学ぶことができます。
- 都市緑化への応用: モリンガの高いCO2吸収能力と速い成長速度は、都市部の緑化計画に新たな可能性をもたらすかもしれません。例えば、ビルの屋上や壁面緑化にモリンガを活用することで、都市のヒートアイランド現象の緩和に貢献できる可能性があります。
モリンガをめぐる社会的議論
今回のテレビ報道をきっかけに、モリンガについての社会的な議論が活発になることを期待しています。以下のような観点から、多角的な議論が必要だと考えています。
1. 科学的検証の重要性
モリンガの効果については、さらなる科学的検証が必要です。特に以下の点について、詳細な研究が求められます:
- 日本の気候下でのモリンガの生育状況と栄養価の変化
- 長期的なCO2吸収能力の推移
- 土壌や周辺生態系への影響
- 人体への長期的な影響(特に大量摂取した場合)
これらの点について、信頼できるデータを蓄積していくことが、モリンガの可能性を最大限に引き出すために不可欠です。
2. 倫理的配慮
モリンガの普及に伴い、以下のような倫理的問題について議論する必要があります:
- モリンガの大規模栽培が、既存の農業や地域の生態系に与える影響
- モリンガ製品の公平な分配(特に栄養価の高さを考慮すると、途上国での活用も重要)
- 遺伝子組み換えなどの技術を用いた品種改良の是非
これらの問題について、専門家だけでなく、一般市民も交えた幅広い議論が必要でしょう。
3. 政策的支援の可能性
モリンガの可能性を最大限に引き出すためには、政策的な支援も重要です。例えば:
- モリンガ栽培に対する補助金や税制優遇措置
- モリンガを活用した環境対策に取り組む企業への支援
- モリンガ研究に対する公的資金の投入
これらの政策を検討する上では、モリンガの効果と潜在的なリスクを慎重に評価する必要があります。
4. 国際的な協力体制
モリンガの原産地である熱帯地域の国々と、日本のような温帯地域の国々が協力することで、モリンガの可能性をより広く探ることができるでしょう。例えば:
- 栽培技術や活用法の共有
- 気候帯の違いによる生育の差異や栄養価の変化に関する共同研究
- モリンガを活用した国際的な環境プロジェクトの立ち上げ
このような国際協力は、地球規模の環境問題に取り組む上で重要な役割を果たす可能性があります。
個人レベルでのモリンガとの関わり方
さて、ここまでモリンガの可能性と課題について、社会的な視点から見てきました。では、私たち個人レベルでは、モリンガとどのように関わっていけばいいのでしょうか。以下に、いくつかの提案をしてみたいと思います。
1. モリンガ製品の試用
まずは、市販のモリンガ製品を試してみるのが良いでしょう。モリンガ茶やモリンガパウダーなど、手軽に始められるものから始めてみてはいかがでしょうか。ただし、急激に摂取量を増やすのではなく、少しずつ体に慣らしていくことが大切です。
私自身、この記事を書くにあたって、改めてモリンガ茶を飲み始めました。まだ顕著な変化は感じていませんが、健康的な習慣の一つとして続けてみようと思っています。
2. 家庭菜園でのモリンガ栽培
プランターでも栽培できるというモリンガ。ベランダや庭で育ててみるのも面白いかもしれません。植物を育てる楽しさを味わいながら、環境にも貢献できる可能性があります。
ただし、栽培する際は、地域の気候条件や法規制などをよく確認する必要があります。特に、外来種の栽培については慎重に判断しましょう。
3. 地域のモリンガ関連イベントへの参加
今後、モリンガに関する講演会やワークショップなどが開催される可能性があります。そのような機会があれば、積極的に参加してみるのも良いでしょう。専門家の話を直接聞いたり、他の参加者と意見交換したりすることで、モリンガについての理解を深めることができます。
4. SNSなどでの情報発信
モリンガについて学んだことや、実際に使ってみた感想などを、SNSで発信してみるのも良いかもしれません。ただし、科学的根拠のない効果を謳ったり、過剰な期待を煽ったりすることは避けましょう。あくまでも個人の体験として、冷静に情報を共有することが大切です。
5. 環境活動への参加
モリンガに直接関係なくても、地域の環境活動に参加することで、植物と環境の関係について学ぶことができます。例えば、地域の緑化活動や森林保全活動などに参加してみるのはいかがでしょうか。そこでの経験が、モリンガについての理解を深めることにもつながるかもしれません。
結びに:モリンガが教えてくれること
今回のテレビ報道をきっかけに、モリンガについて深く考える機会を得ました。モリンガという一つの植物を通じて、私たちは多くのことを学ぶことができます。
- 自然の驚異的な力:モリンガの驚異的な栄養価やCO2吸収能力は、自然の持つ力強さを改めて感じさせてくれます。
- 環境と健康の密接な関係:モリンガが示すように、環境に良いものは往々にして人間の健康にも良い影響を与えます。
- 持続可能性の重要性:経済的価値と環境保護の両立が可能であることを、モリンガは示唆しています。
- グローバルな視点の必要性:原産地と栽培地の違いが示すように、環境問題は一国だけの問題ではありません。
- 科学的検証の重要性:期待が大きいからこそ、冷静な科学的検証が必要です。
モリンガは確かに「奇跡の木」と呼ぶにふさわしい特性を持っています。しかし、それを真の意味での奇跡にするのは、私たち人間の努力次第です。科学的な検証を重ね、倫理的な配慮を怠らず、そして一人一人が意識を高めていくこと。そうすることで初めて、モリンガの可能性を最大限に引き出すことができるのだと思います。
この記事を読んでくださった皆さんも、ぜひモリンガについて考えてみてください。そして、モリンガに限らず、私たちの身の回りにある「小さな奇跡」に目を向けてみてください。きっと、今まで気づかなかった可能性が見えてくるはずです。
最後に、このような重要なテーマを取り上げたテレビ朝日の「未来をここから」プロジェクトに感謝します。メディアの力で、多くの人々に新しい可能性を示してくれたことは素晴らしいことだと思います。今後も、私たちの未来を明るくする可能性を秘めた話題を提供し続けてほしいと願っています。
それでは、次回のブログでまたお会いしましょう。今回の記事はいかがでしたか?皆さんのご意見やご感想、そしてモリンガについての体験談などがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。一緒に、より良い未来について考えていけたら嬉しいです。
西村商店公式ブログ 

ナミ様、はじめまして。埼玉大学の藤野です。地元のふとした取組みの協力でモリンガを一昨年から見沼田圃で栽培しています。
テレビの反響が大きく、気が付くとこのサイトでモリンガ栽培のメリットや懸念について深く考察されておりとても関心しました。
今年は生態系に与える影響について調査を行っています。下草を管理するかどうかで様々な昆虫が発生し、中には絶滅危惧になったものもあるのですが、やはり外来の害虫も確認されております。また、他方で海外ではモリンガはちみつが出来ていることから今年は養蜂家さんにもご協力頂いて見沼産モリンガ蜜ができるかを調査しております。
二酸化炭素問題につきましては吸収のみではいづれ放出されるので冬季に収穫後の幹をバイオ炭にして固定化します。この取組みは世界的にも初めてです。(原産国は越冬するので発想がありません)今後もご注目下さい。
11月には中京テレビでも放映される見込みです。
藤野様
このたびは、貴重なコメントをお寄せいただき誠にありがとうございます。
見沼田圃でのモリンガ栽培プロジェクトについて詳しくお教えいただき、大変興味深く拝読いたしました。
特に、生態系への影響調査や養蜂家の方々と協力してのモリンガ蜜の研究、そして収穫後の幹をバイオ炭として活用する先進的な取り組みには感銘を受けました。これらの研究は、モリンガ栽培の多面的な可能性を探る上で非常に重要だと感じております。
今後の研究の進展や成果について、ぜひ随時情報をお寄せいただければ幸いです。特に以下の点について、詳しくお聞かせいただける機会がございましたら嬉しく存じます。
(1)生態系への影響、特に昆虫相の変化について
(2)モリンガ蜜の生産可能性と品質
(3)バイオ炭による炭素固定化の効果
また、11月の中京テレビでの放映を楽しみにしております。放送日時が決まりましたら、ご一報いただけますと幸いです。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具